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大三国志 疾風迅雷史 001 徐目の儀

「香麗殿、参上仕った。」

「孔よ、よくぞ参った。徐目の儀を午の刻に行うゆえ、しばし城下などを御覧になられよ。」

「なるほど、わかり申した。では午の刻に・・・。」

 魁本城の城下はまだまだ発展途上。『彩』と比べると見劣りしてしまう。

『魁』に属する将校の城下はまだまだ、村という感じだ。

『富国強兵』と言うぐらいだなんとかせねばなるまい。

 しばらく、城下を散策をしている内に時刻は巳の下刻へと経ていたので、急いで本殿へと向かう。

「これはこれは、孔殿ではありませんか?」

「はて?どこかでお会いしましたかな?」

「本殿から出るのをお見かけしましてね。お声をかけようと思ったのですが、お急ぎのご様子だったので」

「なるほど、してあなた様は?」

「私、諸葛均と申します。」

「おぅ、そうであられましたか。そうとは知らず失礼した。」

「いえいえ、もともと官位の『王』はあなた様に与えられるはずと伺っております。」

「いやいや、滅相もない私には過ぎた官位でありますゆえ。」

「諸葛均殿、徐目の儀もありますし歩みませぬか?」

「あぁ、そうですね。急ぎましょう。」

本殿に入ると、宦官に案内されて座に誘導され席に着く。

全員が着席すると徐目の儀が始まる。

「これより、徐目の儀を行う。呼ばれた者は前へ」

「諸葛均前へ」

「諸葛均、『王』の官位を授与する。」

「ハ!」

「孔前へ」

「孔、『公』の官位を授与する。」

「ハ!」

「御前へ」

「御、『侯』の官位を授与する。」

「ハ!」

「和前へ」

「和、同じく『侯』の官位を授与する。」

「ハ!」

「楚日前へ」

「楚日、同じく『侯』の官位を授与する。」

「ハ!」

「官位を授与されなかった者、諸葛均、孔、御、和、楚日に続くよう願う。」

「では皆の者、私の後に範唱せよ。」

「『魁』に繁栄と栄光を!」

香麗の言葉の後に一同が「繁栄と栄光」と範唱した。

*読み方

諸葛均=しょかつきん

御=おん

和=かず

楚日=そいる

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